子どもが電車などで大声を出すことや、会話をしている時の声が小さくて聞き取りづらいなどの経験がある方は多いのではないでしょうか。子どもはまだまだ場所に応じて声量を調節することが難しいため、このようなことがよく起こります。場に合わない大きすぎる声は叱られたりお友達に嫌がられてしまうこともあり、逆に小さすぎる声では自分の意志が相手に伝わらなかったりからかわれてしまうこともあります。それぞれに合った適切なボリュームにする為にこのようなトレーニングで身につけていくこともできます。
まず声が小さすぎる場合はお腹から声を出す練習から始めます。
①あいうえおの発声練習
おへその下にある「丹田」と呼ばれるところに空気をためていくイメージで4秒かけて息を吸ってお腹をふくらませる。限界まで膨らんだら8秒かけて口からゆっくりと息を吐きいてお腹をへこませる。呼吸に慣れたら息を吐く時に「あいうえお」と声を出して発声トレーニングをする。吸い込んだ時よりも吐く時間を長くすることを意識できていれば大丈夫です。
②長く声を出す練習
丹田に空気をためるように息を吸ってお腹をふくらませる。限界まで膨らんだら口からゆっくりと息を吐き、お腹をへこませながら「あー」と15秒間言ってみる。15秒ができるようになったら徐々に秒数を長くする。
声が大きすぎる場合はボリュームを5段階で決めて動物の絵と一緒に見せてあげると伝わりやすいです。決めたらまずは声出しの練習をしてみましょう。
ボリューム1(ひそひそ話や寝ている人がいる時)
例:ありの声
ボリューム2(電車などに乗っている、病院などにいる時)
例:ねずみの声
ボリューム3(普通のとき、家で遊ぶとき)
例:犬の声
ボリューム4(発表する時、外で遊ぶ時)
例:くまの声
ボリューム5(応援する時、助けを呼ぶ時)
例:ライオンの声
「もう少し小さく」などの曖昧な表現は伝わりづらいので、一緒に分かりやすく決めることでボリュームの調整ができるようになっていきます。
そして大人も静かにしてほしい時に「静かに!」と叫んでしまう時がありますが、それでは伝えたい事と行動が矛盾してしまうので小さな声で「静かに」と近くで囁く方が伝わりやすいです。