天塩にかけたら子どもは立派に育つ?

天塩にかけたら子どもは立派に育つ?

 

皆さまは大切なお子様を天塩にかけて育てたら大輪を咲かせると思いますか?私の答えは「そうであるとも、そうでないとも言える」という何とも曖昧なものです。

どんな花になるかは子どもによって多種多様です。そして大前提として小さくても大きくてもどんな花であっても美しいと思うのです。子どもは皆それぞれが種を持って生まれてきて、ご自身の花を咲かせたいと願っています。そこに親の過度な期待や、見返り、結果を求めるようなことがあっては根腐れを起こしてしまいます。その子の種が花となるためには、子どもが熱中していることや一生懸命やっていることを思う存分にさせることを許してあげてください。するとその先で、その子はなるべき自分の姿に出会うことができます。

予備校講師として有名な林修さんは小学生時代、源氏の本をずっと作っていたそうです。何度も試行錯誤しながらヴァージョンアップさせていき、出来上がったのは小学校6年生の時。友達に誘われたら遊びには一応行くけれど、頭の中では「早く家に帰って源氏をまとめたい!」と思うほど熱中しており、ご両親も止めなかったそうです。そして「子どもに興味のないことをやらせても身にならない」ともおっしゃっていました。私の経験でも、繰り返し行なっていたり熱中している子どもの様子を見ていると、表面上では一つの事しかやっていないように見えても、その中でも「ここをこうしたら良くなるかな?」「ここをこうするとこんな風になるんだな」など実はたくさん思考して、同時に様々なことを学びながらレベルアップをしていることが分かります。

そして繰り返していることや熱中していることをより深めるには、それなりに勉強をすることも必要ですし、その必要性を伝えてあげられるきっかけにもなります。例えば英語を学べば世界から様々な情報を得ることができますし、好きなことを研究をするには数字のデータを読んだり、統計を取ったりグラフを作ったりと数学の勉強も必要です。国語も勉強しておくと本の内容を理解したり、将来好きなことで本を書く機会があっても困りません。子どもには水をあげすぎたり逆に少な過ぎることがないように、太陽のように見守りながら、ただその子のあるべき姿になれるように大人がサポートできたのなら、子どもはどんな花を咲かせるのでしょうか?

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