前回は夏よもぎで作るもお灸のお話をしましたが、今回はお灸ってなんだろう?から始まり、種類や必要なもの、使い方や注意点なども含めて細かくお話をしてみようと思います。
お灸は小さな不調を抱える全ての人におすすめの自然療法です。ツボを温めて刺激することにより、不調にしっかりとアプローチしてくれるだけでなく、同時に免疫力と代謝も上げてくれます。お灸の中身は乾燥してすり潰し、不純物を取り除いたよもぎ(もぐさと呼ばれています)でできていて、よもぎの油分と水分がじんわりとツボに熱を届けてくれるのです。日本は島国であり海に囲まれているため冷えと湿気の影響を受けやすく、食事も水分をたっぷりと含んだものが多いことが特徴です。その結果、体が冷えやすくなってしまうので、お灸は日本人との相性がぴったりなのです。
ーお灸には様々なスタイルがありますー
台座灸
台座のシールをはがしてツボに貼り、点火します。香りがあるものや、煙がでないもの、熱さのレベルなども様々で初めての方や日常的に使いやすいお灸です。もしも反射的に我慢できないほどの熱さを感じた場合は、すぐに外してしまって大丈夫です。それでも効果は十分に得られます。仏壇用の小さいチャッカマンが点火しやすく便利です。
温灸
温灸器にもぐさをいれてツボを温めます。お灸を置けない場所(頭の上)などに便利です。
棒灸
火をつけた棒灸をツボにかざして温めます。お灸との距離を調整できるのでやけどの心配がないです。
点灸
もぐさを皮膚に直接のせ線香で火をつけます。やけどしやすいので注意。
ーお灸に必要なものー
仏壇用チャッカマン
タオル
(タオルを敷いておこなうと灰が床に落ちるのを防げる)
灰皿や小皿
(水を入れたものを用意し、お灸が終わったものはそちらに捨てましょう)
ーお灸をする時のお約束ー
①1日に当てていいツボは3カ所まで。左右に同じツボがある場合は両方で1カ所とします。3カ所以上当てるとお灸あたりと言って気分が悪くなる、吐き気、発熱、めまい、などの症状が出ることがあります。
②煙が出るものを使用する時は窓を開けたり換気しながら行ってください。
③顔や粘膜、かぶれ、傷口などには使用しないでください。
④肌にアレルギー症状がある方はお控えください。
⑤熱がある、飲酒後、入浴直後には使用しないでくさい。
⑥妊婦さんはご使用頂けますが、お医者さんや鍼灸師にご相談されてからご使用ください。
⑦糖尿病や神経障害、血行障害がある方もお医者さんや鍼灸師にご相談されてからご使用ください。
お灸がもっと皆さまが手軽に使えるものになってくれたら嬉しいです。
自然なもので優しく暮らしが豊かになりますように。