「積み上がっているものを見ると壊したい」「危ないところにすぐ登ろうとする」「触ってほしくないものに限って触ろうとする」「お部屋を走りたい」など子どもには大なり小なり衝動性があります。
衝動性とは我慢ができず、心よりも体が先に動いてしまう状態。前頭葉の発達が進めば徐々に収まっていくので(前頭葉とは考える、判断して実行する、我慢する、人の気持ちを感じ取る役割があります)成長を待ってあげることも大切ですが、声かけも同時にしていく必要があります。まずは事前にルールを伝えること(お部屋では歩くよ、登るのは階段でしようねなど)その上でやってしまう場合は、3歳未満と3歳以降で対応を少し変えてみます。
3歳未満の場合
この時期のお子様は特に衝動性をコントロールしづらいため、「〇〇したかったね」と気持ちに寄り添いながら「でも〇〇したらこうなっちゃうかもしれないから、代わりにこうしようね」などどうしたら良かったかというところまで伝えてあげます。そして何よりも注意しなくて済むように大人が事前に環境を整える必要があります。
例えば
子どもが走りにくく登りづらい家具の配置を考える
タワーを作っている子から距離を置いて遊ばせる
触ってほしくないものは届かない所に置いたり、布をかぶせたりなどして視界から見えなくする
このように環境に大人が配慮することで問題が起きる前に事前に対処していくようなイメージです。
3歳以降の場合
3歳未満のお子様と同じ対応をしながらも、3歳を過ぎると自分で考えて意見を伝えられるようにもなってきます。「なんで〇〇したのかな?」「どうしたらよかったかな?」と尋ねて、お子様ご自身が状況を整理し、理解していくことでコントロールが少しずつできるようになってきます。
前頭葉の発達は長期戦です。鍛えるには脳に刺激を与えることが良いとされていて、手先を動かし運動をすること、工作やリトミック、読み書きや計算の練習、そしてモンテッソーリ教育がおすすめです(ここは講師として、やはり言わずにはいられません笑)
もし衝動性を抑えて行動することができたら、できて当たり前と流してしまうのではなく、たくさん褒めてあげてくださいね。どんな子も、その子の全てで輝くことができますように。